リードを選別する7つのシンプルなステップ(事例付き)
どの見込み客に注力すべきかを知ることは、役立つというだけでなく、営業で成果を出すうえで欠かせません。リード選別(購入する可能性が最も高い見込み客を見極めるプロセス)によって、営業チームは購入の見込みが薄い相手に時間を費やさず、有望な商談に集中できます。
どの見込み客に注力すべきかを知ることは、役立つというだけでなく、営業で成果を出すうえで欠かせません。リード選別(購入する可能性が最も高い見込み客を見極めるプロセス)によって、営業チームは購入の見込みが薄い相手に時間を費やさず、有望な商談に集中できます。
このリードの選別方法のガイドでは、見込み客の評価のしかたを変えうる、シンプルな7ステップのアプローチを紹介します。抽象的な概念は扱いません。代わりに、企業が実際に成果を高めるために使っている実践的な戦略をお伝えします。
これらの方法は、あらゆる規模の企業で使えます。小規模な企業は、一つひとつの営業の会話を成果につなげられます。大規模な組織は、より効率的に成長できます。このフレームワークは最良の見込み客を見つけ出す助けとなり、少ない労力でより多くの契約を獲得できます。
成果につながらないリードを追いかけて疲れていませんか。もっと実りのある営業の会話をしたいと思いませんか。その方法を見ていきましょう。
📌 この記事のポイント:
- リードの質は営業施策の成否を左右します。そのため、リード選別の取り組みは営業プロセス戦略の一部にすべきです。
- リードの選別に必要な主なステップは7つだけです。
- 選別の仕組みづくりを始めるための、簡単なリード選別チェックリスト:
- 理想の顧客プロファイル(ICP)
- リードスコアリングの仕組み
- 選別のための質問
- この3つの要素を押さえたら、次は導入と最適化のプロセスに進みます。
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リード選別はなぜ重要なのか
想像してみてください。マーケティング活動によって、毎月数十件、もしかすると数百件ものリードが集まっています。無料特典用のリード獲得ページは登録であふれ、CRMは名前でいっぱいです。それなのに、営業チームは目標の達成に苦戦しています。心当たりはありませんか。
実は、リード獲得のプロセスがファネルと呼ばれるのは、通過するリードを絞り込んでいくからです。調査によると、マーケティングチームが期待を寄せる「適格」リードのうち、現実的に顧客になるのは半分にも満たないとされています。
MarketingSherpaによると、リード選別の基準を一貫して適用している企業は39%にとどまり、その結果、約55%のリードが放置されています。
言い換えれば、リードの半数が営業パイプラインの慌ただしさの中で埋もれ、リードを選別する体制が整っていないために無駄になっている、ということです。
さらに、マーケティングが生み出したリードのうち、そのまま営業に引き渡せるだけの質があるのは、通常わずか25%です。
1件のリードが顧客になる確率は比較的低く、その分、顧客獲得コストも高くなりがちです。
リード選別は、営業プロセスが長いB2B(企業間取引)と結びつけて語られがちですが、B2C(企業対消費者)でも営業リードを選別する戦略を持つべきです。
リード選別のプロセスは、成功するリード獲得キャンペーンを進めるうえでの3番目のステップです。
どこに最も多くのリソースを振り向けるべきかが、ここで見えてきます。
リードを獲得するだけでは不十分で、質の高いリードを得ることが重要です。営業の選別プロセスを築くかどうか迷っているなら、ビジネスにそれが必要な主な理由を挙げます。
- 限られたリソースを最大限に活用できる
- 営業サイクルを短縮できる
- コンバージョン率が大幅に向上する
- ROIの予測精度が高まる
- 顧客の解約を減らせる
- 実行に移せるデータが得られる
適格リードの種類
リードを選別するステップに入る前に、まず、カスタマージャーニーのどの段階にいるかで分けた、5種類の適格リードを見ておきましょう。
この後のリード選別のプロセスで使うため、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。
1. 情報適格リード(IQL)
情報適格リードは、自分の課題の解決策を積極的に探す中で御社を知ります。こうした見込みリードは御社のコンテンツを役立つと感じ、追加のリソースにも関心を持ち続けるかもしれません。
この初期段階は、マーケティングチームが、見込み客が理想の顧客プロファイル(ICP)に合致しているか、さらに育成する価値があるかを見極める好機です。
2. マーケティング適格リード(MQL)と商談適格リード(OQL)
マーケティング適格リードは、御社の製品やサービスへの関心が高まっています。無料特典をダウンロードしたり、ニュースレターに登録したり、ファネル中盤のその他の活動に参加したりしているかもしれません。
商談適格リードは、すでに御社を選択肢として検討しているリードです。MQLに分類されるリードもOQLに分類されるリードもありますが、どちらも同じように次の段階へ進むため、ここでは一つにまとめています。
これらのリードは、より積極的な行動を取り、購買プロセスに踏み込む準備ができています。理想的には、すでにICPに合致しており、顧客の旅路の次の段階に向けて育成されている状態です。
3. プロダクト適格リード(PQL)とサービス適格リード(SvQL)
これらのリードは、御社の製品を直接体験したか、サービスに具体的な関心を示しています。プロダクト適格リードは、無料トライアルに参加したり、ウェビナーに出席したり、製品やサービスを比較したりしているかもしれません。
サービス適格リードは、クロスセルやアップセルなどへの反応から関心を示したリードです。
この2つは、一方だけを通過するリードもいるため、まとめて扱っています。
4. 営業受入リード(SAL)
営業受入リード(SAL)とは、営業チームが内容を確認・評価したうえで、さらなる選別と育成のために正式に受け入れたMQLのことです。
リード管理のプロセスにおいて、マーケティング部門と営業部門の間で行われる重要な引き継ぎのポイントです。営業トークを受け入れる準備が整っており、通常は購買の意思決定段階に近づいています。
5. 営業適格リード(SQL)
最も選別が進んだ、追いかける価値が最も高いリードです。営業オファーに具体的な関心を示しており、多くの場合、相談のリクエストや、詳細な情報を求める問い合わせを通じて表れます。
SQLはセールスファネルの最終段階にあり、十分な購買権限を持ち、時期の目安も定まっています。
注:リードには、ほかの基準に基づく種類もあります。上で紹介したのは、リード選別に使われるものです。マーケティング戦略を強化するために、ほかのリードの種類はこちらで詳しくご覧ください。
営業リードの選別:リード選別の7ステップ
リード選別のプロセスは、複雑である必要はありません。たいていは、驚くほどシンプルです。ここでは、質の高いリードを獲得するための実践的な7ステップを紹介します。各ステップを見ていく間も、御社のリード獲得戦略を念頭に置いてください。
ステップ1:理想の顧客プロファイルを作成する、または見直す
効果的な選別プロセスは、すべて、実際に誰に売りたいのかをはっきり描くところから始まります。マーケティングチームの選別活動を導く「北極星」だと考えてください。
現在の顧客基盤を分析しましょう。特に、満足度が最も高く、解約率が最も低い顧客に注目します。どんなパターンが見えてきますか。
基本的な人口統計情報にとどまらず、彼らに特有の課題、購買行動、意思決定の構造は何でしょうか。
B2B企業なら、会社の規模、業界、一般的な予算の幅、組織構造といった重要な情報を文書にまとめることになります。端的に言えば、どんな会社と取引したいのか。それがICPです。
ICPは、バイヤーペルソナを特定するカギです。その会社の意思決定者は誰でしょうか。どんな人たちでしょうか。一人ひとりとどのように顧客との関係を築きますか。

B2Cでは、より個人に寄ったアプローチになるため、ブランドが持つのはたいていバイヤーペルソナだけです。ライフスタイルの要因、購買力、行動のきっかけを調べます。
ICPは固定されたものではないことも覚えておいてください。市場は進化し、製品は変わり、顧客のニーズも時間とともに移ろいます。また、ICPは1つに絞る必要もありません。複数のICPを用意すれば、必要に応じてセグメントを分け、リードを効果的に選別できます。
精度を保つため、営業、マーケティング、カスタマーサクセスの各チームの意見を取り入れながら、ICPを四半期ごとに見直す予定を組みましょう。ICPが精緻であるほど、有望なリードを的確に見極められ、リソースの無駄を避けられます。
ステップ2:リードスコアリングのプロセスと基準(フレームワーク)を作る
ICPが固まったら、次は各リードがその理想像にどれだけ近いかを評価する体系的な方法を作ります。リードスコアリングは、主観的な印象を、行動に移せるデータへ変える客観的なフレームワークです。
リードスコアリング
リードスコアリングは、人口統計情報、オンラインでの行動、エンゲージメントの度合いなど、特定の基準に基づいてリードに数値を割り当てます。
リードスコアは、見込まれる価値、ターゲットオーディエンスとの一致度、購入に向けた準備度に応じてリードを順位付けできます。
デモグラフィック(人口統計)、ファーモグラフィック(企業属性)、行動、そして減点に基づいてリードをスコアリングする例を紹介します。
デモグラフィック/ファーモグラフィックスコアリング(0〜50ポイント)
企業規模
年間売上高 | ポイント |
|---|---|
$0–1M | 5 |
$1–10M | 10 |
$10–50M | 15 |
$50–100M | 20 |
$100M+ | 25 |
業界との適合度
業界との適合度 | ポイント |
|---|---|
優先度の低い業界 | 0 |
優先度が中程度の業界 | 5 |
優先度の高い業界 | 10 |
ターゲットの役職
役職 | ポイント |
|---|---|
一般担当者 | 2 |
チームリーダー/マネージャー | 5 |
ディレクター | 8 |
VP | 10 |
C-Suite(経営幹部) | 15 |
行動スコアリング(0〜50ポイント)
ウェブサイトでのエンゲージメント
アクション | ポイント |
|---|---|
ホームページを訪問 | 1 |
料金ページを訪問 | 5 |
製品ツアーのページを訪問 | 3 |
ブログを訪問 | 1 |
ホワイトペーパー/ガイドをダウンロード | 5 |
導入事例を閲覧 | 4 |
1回の訪問で5ページ以上を閲覧 | 7 |
サイトに3回以上再訪問 | 8 |
メールでのエンゲージメント
アクション | ポイント |
|---|---|
メールを開封 | 1 |
メール内のリンクをクリック | 2 |
メールを3通以上開封 | 5 |
3通以上のメールでリンクをクリック | 7 |
メールを同僚に転送 | 10 |
イベント/ウェビナーへの参加
アクション | ポイント |
|---|---|
ウェビナーに登録 | 3 |
ウェビナーに参加 | 5 |
ウェビナー中に質問 | 8 |
対面イベントに参加 | 10 |
フォームの送信
アクション | ポイント |
|---|---|
ニュースレターに登録 | 2 |
問い合わせフォームを送信 | 8 |
デモをリクエスト | 15 |
無料トライアルを開始 | 20 |
SNSでのエンゲージメント
アクション | ポイント |
|---|---|
企業ページをフォロー | 2 |
投稿に反応(いいね/コメント) | 3 |
企業のコンテンツをシェア | 5 |
ダイレクトメッセージで問い合わせ | 10 |
減点スコアリング
アクション | ポイント |
|---|---|
メールの配信を停止 | -10 |
デモのリクエストをキャンセル | -15 |
競合他社の従業員 | -50 |
無効な連絡先情報 | -25 |
異なる連絡先情報でフォームを複数回送信 | -20 |
スコアリングの例
企業:中堅の金融サービス会社
担当者:オペレーション担当ディレクター
行動:料金ページを訪問、ホワイトペーパーをダウンロード、ウェビナーに参加、メールを5通開封

リード選別フレームワーク5種の比較表
リード選別フレームワークとは、見込み客が顧客になる可能性を営業・マーケティングチームが評価するための体系化された手法です。こうした選別基準に基づいて、リードの価値をスコアリングします。
リードを効果的に選別するために使える、代表的な5つのフレームワークを紹介します。
リードスコアリングの仕組みを整え、選別のための質問を作るときに必要になります。
フレームワーク | リード選別の基準 | 向いているケース |
|---|---|---|
BANT | Budget(予算):見込み客は、御社のソリューションに充てる資金を確保していますか? | • エンタープライズ向けの営業チーム |
CHAMP | Challenges(課題):見込み客はどんな問題を解決しようとしていますか? | • ソリューション型の営業 |
MEDDIC | Metrics(指標):見込み客はどのような定量的な改善を期待していますか? | • エンタープライズ向けのB2B営業 |
FAINT | Funds(資金):見込み客に資金面の余力はありますか(あらかじめ決まった予算とは限りません)? | • 破壊的なテクノロジー |
GPCTBA/C&I | Goals(目標):見込み客は何を達成しようとしていますか? | • 戦略的なエンタープライズ営業 |
まず、成約につながる重要な属性と行動を特定します。次に、重要度に応じて各特徴にポイントを割り当てます。これがリードスコアリングの基準になります。
うまく設計されたスコアリングの強みは、関心度と適合度を同時に数値化できる点にあります。
見込み客は、エンゲージメントは高い(すべてのメールを開封する)のに適合度が低い(業界が違う)こともあれば、その逆もあります。スコアリングは両方の側面を反映させて、各リードの可能性を総合的に把握できるようにしましょう。
スコアリングの仕組みができたら、さまざまなアクションを起動する明確なしきい値を設定します。たとえば、1〜100点のスコアリングなら、80点を超えたリードは営業に引き渡し、50〜79点のリードにはさらに育成を行う、といった具合です。
ICPと同じく、スコアリングの仕組みも、パフォーマンスデータや市場環境の変化に合わせて進化させる必要があります。
ステップ3:戦略的なリード選別の質問をする
選別の質問は、選んだリード選別フレームワークの基準に沿って作ります。ただし、新規のリードを選別するのか、育成済みのリードを選別するのかによっても変わります。
IQLやMQLは短い質問のほうが答えやすく、PQLやSALに尋ねる場合は、より深いインサイトを引き出せるはずです。
もちろん、質問をどう届けるかも同じくらい重要です。では、リードにどのように届ければよいのでしょうか。
媒体によって、エンゲージメントのレベル、回答率、データの質は異なります。また、相手がセールスファネルのどの段階にいるかにも左右されます。選別の質問をオーディエンスに届ける方法の例を紹介します。
ランディングページとリードフォーム
コンテンツのダウンロード、情報のリクエスト、サービスの申し込みの際に見込み客が入力するフォームに、戦略的な選別の質問を組み込みます。
Webフォームは、とくに自社サイトを訪れてすでに関心を示しているインバウンドのリードについて、大規模に最初の選別を行うのに最適です。LanderLabなら、こうしたフォームの作成とリードの選別が簡単です。
ランディングページを使ったリードの選別は、次のようにシンプルにできます:

あるいは、次のような長いリードフォームにすることもできます:

SNSチャンネル
誰もが何らかのSNSを使っています。こうしたプラットフォームで、投票やインタラクティブな投稿を通じて、気軽にリードを選別しましょう。SNSでの選別は、バイヤーズジャーニーの早い段階にいる見込み客との関係づくりに向いています。
メールアンケート
すでに御社と接点のあるリードに、的を絞ったアンケートを送ります。メールアンケートは、最初の関心は示したものの、営業が関わる前にさらなる選別が必要なリードの育成にとくに効果的です。BookBubが行った方法が、よい手本になります:

ライブチャットとチャットボット
ウェブサイトのチャット機能を使って、有人のエージェントか、ManyChatやActiveCampaignのようなAI搭載チャットボットで、会話形式の選別を行います。
ダイレクトメッセージを受け取れるSNSチャンネルと組み合わせて使うこともできます。チャットは、見込み客がサイトを積極的に見て回り、すぐに聞きたいことがあるときに、リアルタイムで選別するのに最適です。
ManyChatに実装できるリードスコアリングの仕組みを紹介します:

営業のディスカバリーコールとビデオ会議
営業担当者が詳しい会話や議論を通じて見込み客を選別できる、専用の通話やビデオ会議を設定します。大きな関心を示し、個別の対応に値する、価値の高い見込み客に最適です。
ライブウェビナーとエバーグリーンウェビナー
投票、Q&Aセッション、チャット機能を通じて見込み客とリアルタイムで交流できる、インタラクティブなオンラインプレゼンテーションを開催します。ライブウェビナーは、教育的な価値を提供しながら複数の見込み客を同時に選別するのに優れています。複雑なソリューションを持ち、デモが必要なB2B企業にはとくに効果的です。

対面イベント
展示会、カンファレンス、交流イベントを活用して、対面の会話で見込み客を選別します。対面での選別は、エンタープライズや大企業のように、人間関係が購買判断に大きく影響する業界にとくに向いています。
自動音声応答システム(IVR)
このようなアナウンスを聞いたことがあるはずです。「お電話ありがとうございます。お客様情報は1を、営業は2を押してください……」。インバウンドの電話が選別されているのがわかりますか。音声応答システムは、最初の振り分けが必要な、大量のインバウンド通話を扱うコールセンターで最も効果を発揮します。
工夫してみましょう。選別の質問は、見込み客の興味を引き、回答したくなるものにします。取り調べのように感じさせず、自然な流れにしてください。
ここで集めた情報は、リードの選別に役立つだけでなく、営業プロセスが先へ進んだときのアプローチを個別に最適化するのにも使えます。
ステップ4:選別プロセスを導入する
フレームワークが決まったら、いよいよリード選別の仕組みを稼働させます。
導入を成功させるカギは、明確さと一貫性です。マーケティングと営業の間で、スムーズな引き継ぎを実現しましょう。
そのためには、詳細な標準作業手順書(SOP)を作成し、リードが最初の獲得から選別の各段階を経て営業プロセスに入るまでにたどる正確なワークフローを文書化します。
- リードがマーケティング適格から営業適格に移る時点を正確に定義します。各段階の具体的な基準と必要なアクションも含めます。
- 選別プロセスの概念的なフレームワークと実務上の運用の両方について、全メンバーをしっかり教育します。営業とマーケティングが選別基準について共通認識を持つことで、マーケティングが「適格」と喜ぶリードを営業は無価値と見なす、というよくある事態を防げます。
- サービスレベル契約(SLA)を導入して、対応時間、データ収集の責任、フォローアップの手順についての期待値を明確にすることを検討します。たとえば、営業は新たに適格となったすべてのリードに24時間以内に連絡することを約束し、マーケティングは引き継ぎのたびに選別データを漏れなく提供することに同意する、といった形です。
最も効果的な選別プロセスは、人の判断と自動化のバランスが取れています。最初のスコアリングや選別の質問の配信といった繰り返し可能な部分はテクノロジーに任せ、キャンペーンの目標を細かく理解したうえでの最終的な選別判断は、経験豊富なメンバーに任せましょう。
ステップ5:リードのデータを調べて充実させる
どんなに率直な見込み客でも、必要な情報をすべて話してくれるわけではありません。だからこそ、積極的なリサーチは徹底したリード選別に欠かせない要素です。このステップは、最初の接触のあとに残る空白を埋める作業だと考えてください。
まず、次のものを確認します:
- 見込み客の会社のウェブサイトとSNSでの存在感。ポジショニング、最近の発表、組織構造がつかめます
- LinkedInのプロフィール。意思決定者の経歴、在職期間、人脈について貴重なインサイトが得られます
- 業界の専門誌。ニーズに影響する競争上の課題や市場でのポジショニングが見えてくることがあります
最新のリードエンリッチメントツールを使えば、企業規模、技術スタック、資金調達ラウンド、成長の軌跡といったデータを自動的に付与でき、このプロセスを大幅に加速できます。
CRMシステムは、ウェブサイトとコンテンツ全体でのデジタル上のエンゲージメントのパターンを追跡でき、直接質問しても見えてこなかった関心領域を明らかにしてくれます。
目的はストーカーになることではなく、営業リソースを大きく投じる前に、見込み客の状況を包括的に理解することです。
ステップ6:失格のシグナルを見抜く
選別と失格は、コインの裏表です。見込み客から手を引くタイミングを知ることは、有望な機会を見つけることと同じくらい重要です。明確な失格基準は、最も貴重なリソース、つまり営業チームの時間を守ってくれます。
選別に値しないリードの危険信号を見抜けるよう、チームを教育しましょう。

失格にした具体的な理由を記録することも含めて、正式な失格プロセスを作ります。このデータは、早い段階のスクリーニングやリードのリターゲティングにとって欠かせません。
必要に応じて、状況が変われば見込みが出てくるかもしれない失格リードのために、育成の道筋を用意します(いわゆるリサイクルリード)。
失格は失敗ではありません。不適切なリードをすばやく失格にできる力こそが、成果を上げる営業チームが、最も重要な場所、つまりより成功しやすいリードのコンバージョンにエネルギーを注げる理由であることが少なくありません。
ステップ7:分析し、学び、最適化する
ほかのマーケティングキャンペーンと同じく、リード選別も決して完成することはありません。常にデータに基づいて進化させていくべき仕組みです。
厳格な分析と最適化のループを回すことで、市場や顧客ニーズが変わっても揺るがない選別アプローチになります。
選別の有効性がわかる主要なパフォーマンス指標を追跡しましょう:
- 「適格」リードのうち、商談に至る割合は何%か。成約に至る割合は何%か
- リードのコンバージョン率は、流入元、媒体、選別スコアによってどう変わるか
- 選別ルートごとに営業パイプラインに入ったリードの平均的な営業サイクルの長さはどれくらいか
当初は同じように選別されたのに、結果が違ったリードを比べてみましょう。ある見込み客は成約し、別の見込み客は成約しなかった理由を説明する、微妙な要因は何でしょうか。この分析から、新たに取り入れるべき選別基準や、スコアリングの仕組みで異なる重みづけをすべき既存の要素が見つかることがよくあります。
また、最初に設定した重要業績評価指標(KPI)に基づいてリードを評価しましょう。
さらに、受け取っているリードの質について営業チームからフィードバックを集めることも忘れずに。彼らは最前線にいて、データに表れる前にパターンに気づくことがよくあります。同様に、成約・失注した案件の分析(ウィン/ロス分析)は、選別の盲点や新たな営業機会を明らかにしてくれます。
最適化は、問題が起きたときの場当たり的な対応ではなく、定期的な活動にしましょう。選別の有効性を四半期ごとに見直し、最適化の施策と組み合わせることで、ビジネスや市場とともにプロセスが進化していきます。
リード選別のシナリオ例
ステップはシンプルですが、いざ取り組むと気が重くなることもあります。そこで、リード選別に取り組み始めるときの参考になるシナリオをいくつか紹介します:
例1:B2Bソフトウェア企業がIQLをMQLに選別する
中小企業向けのプロジェクト管理ソフトウェアを開発するB2Bソフトウェア企業、TechSaaS Incを例に考えてみましょう。
同社のリード獲得は、プロジェクト管理にまつわるよくある課題を扱った価値あるコンテンツから始まります。ブログ記事、インフォグラフィック、無料テンプレートを公開し、組織の問題に対する解決策を探している見込み客を引き寄せています。
成長中のEC企業でオペレーションマネージャーを務めるSarahが「チームの生産性を高める方法」を検索すると、TechSaaSの包括的なガイドを見つけます。Sarahは基本的な関心を示してはいますが、今のところそれ以上のものは特に必要としていません。
ガイドを読むために、SarahはTechSaaSのランディングページにあるシンプルなリード獲得フォームから、名前とメールアドレスで登録します。この時点で、彼女は情報適格リードになります。
数日後、Sarahが最初のガイドを読む時間を置いたうえで、TechSaaSは追加情報と引き換えに、より価値の高いリードマグネット、つまり包括的なプロジェクト管理テンプレートを提案します:
- 会社名
- 会社での役職
- 会社の規模
- 現在のプロジェクト管理上の課題
TechSaaSは、CHAMPフレームワーク(Challenges、Authority、Money、Prioritization)に基づくスコアリングの仕組みを導入しています。
- Sarahの課題がTechSaaSのソリューションと合致していれば+20ポイント
- Sarahに意思決定の権限があれば+15ポイント
- 会社の規模が従業員10〜500人であれば+10ポイント
- メールのエンゲージメント(開封とクリック)で+10ポイント
- ダウンロードしたリソース1件につき+5ポイント
Sarahがテンプレートをダウンロードし、追加情報を入力して(購買権限があり、従業員50人の会社でプロジェクトの見える化に苦労していることがわかります)、フォローアップのメールにも反応し続けると、スコアは75ポイントに達します。
TechSaaSは、MQLと認定するしきい値を70ポイントに設定しています。これでSarahはIQLからMQLへ移行し、プロジェクト管理ツールに関する、より的を絞った、製品に踏み込んだ情報を含むコンテンツを受け取るのにふさわしいリードとして位置づけられます。

例2:オペレーション担当VPがコンサルティングサービスを必要としている
ConsultProは、中堅企業向けにマネジメントコンサルティングサービスを提供しています。営業受入リード(SAL)を営業適格リード(SQL)に転換するため、包括的なリード選別プロセスを導入しました。
そうしたリードの一人が、従業員300人の製造業企業でオペレーション担当VPを務めるMichaelです。Michaelは、業務効率に関するホワイトペーパーを複数ダウンロードし、ウェビナーに参加し、料金ページを何度も訪れています。さらに、サービスについての問い合わせも送ってきました。連絡を取る前に、ConsultProの営業チームは、本人と会社について徹底的に調べます。
選別のフレームワークにはMEDDICを使い、最終的に、営業担当者がMichaelのニーズをより深く知るための質問を用意しました:
- Metrics(指標):営業担当者は、MichaelがどのKPIを改善しようとしているかを把握する必要があります。
- Economic Buyer(経済的決裁者):コンサルティングサービスの予算を握っているのは誰ですか?
- Decision Criteria(意思決定基準):購買の判断に影響する要因は何ですか?
- Decision Process(意思決定プロセス):購入を承認するまでに、どんな手順が必要ですか?
- Identify Pain(課題の特定):どんな具体的な業務上の課題に直面していますか?
- Champion(チャンピオン):Michael(または別の誰か)は社内の後押し役ですか?
リードスコアリングの仕組みにより、MichaelはSAL認定に必要なConsultProの100ポイントのしきい値を超え、営業担当者がニーズを把握するためのディスカバリーコールの日程を調整します。
その後まもなく、ConsultProのアカウントエグゼクティブの一人が、Michaelの具体的な課題、スケジュール、予算の条件に対応した、オーダーメイドの提案書を作成します。
Michaelはプレゼンテーションに好感触を示し、選別プロセスで特定した意思決定者との面談を設定することにも前向きです。これでMichaelは確実にSQLに位置づけられ、ConsultProは成約に向けて有利な立場に立ちました。
リードの選別を始めましょう!
これで、リード選別のプロセス全体を始める準備が整いました。最後にひとこと。ツールを活用して自動化しましょう。
リードの選別は単純かもしれませんが、何百、ましてや何千ものリードを相手にすると、あっという間にリソースが尽きてしまいます。絶え間なく変わる環境に対応していく力は、営業のプロにとって常に欠かせない資質です。



